第2回 「昭和のまま」で終わらないために

経営と働き方改革

1. 今のままのやり方で解決できると思っていませんか?

前回、単なる従業員にやさしい会社ではなく、同時に利益の上がる仕組みを作らなければ、働き方改革は成功しません、と記載しました。結局のところ、改革というからには、特定の分野だけでは成果を上げることはできず、経営の形そのものを変える必要があるということになります。そのためには、従来は当然とされてきた習慣も変える必要が出てきます。
しかし、世の中をみると、令和の時代になっても昭和的な働き方を強く残している組織もあります。皆さまの職場では、以下のような習慣はありませんか?

昭和的働き方の代表

  • 未だに紙とハンコの書類
  • メール(これは平成)以前にFaxを多用
  • 携帯電話(これは平成)はおろか、固定電話が主流
  • 何でも対面で打ち合わせ
  • 満員電車の通勤
  • 週5日のオフィス固定勤務
  • 旧態依然の報連相スタイル
  • 表敬訪問、年末年始のご挨拶
  • 使われもしない自社カレンダーを作成、配布

どれも困りますね。特に表敬訪問、年末年始のご挨拶は、人が余っている余裕ある時代の産物です。現代のような人手不足の時代であれば、相手のために自分がいかに時間を使っているかを示すよりも、どれだけ無駄な時間を相手に使わせないか、を基準とすべきでしょう。

2. 働き方改革の第一歩

働き方改革の三本柱は「残業時間上限規制」「同一労働同一賃金」「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)創設」です。働き手の減少、出生率の減少、労働生産性の低下に対応するための、一連の方策といえます。
ただ、今まででも忙しいのに、単に残業時間上限規制を導入しても隠れ残業が増えるだけですから、今まで行っていた仕事をきちんと見直す必要があります。例えば、現在話題になっているweb会議を活用したテレワークですが、これも、やる意味がよくわからない謎会議を残したままテレワークを行った場合、単に謎会議がweb会議に置き換わるだけです。対面で情報を伝えられない分、余計に仕事が滞る原因となります。5S活動と同じく、まずは整理(要らないものをとことん捨てる)をする必要があります。つまり、自社が提供すべき価値やプロフェッショナルさを伸ばす上で、障害になっている業務を無くす必要があるといえます。

早いもので、もう12月となりました。まずは手始めとして、年末年始のご挨拶を廃止してはいかがでしょうか?廃止したことに文句をいう取引先(あるいは突如としてカレンダーを持参して年末のご挨拶に訪ねてくる取引先)は、こちらにも昭和的働き方を求めてくる傾向が強いため、徐々に遠ざけるのが賢明かと思われます。変革は、まずは社内から、です。

 

次回は、働き方改革の三本柱のうちでも、最も重要な「残業時間上限規制」。2020年4月から中小企業でも適用が開始されるにあたり、概要と達成のための具体的な手法についてまとめます。