彦根城の管理、民間委託へ

市政報告

写真:彦根市提供

 彦根城とひこにゃんの運営を2020年度から民間委託する債務負担行為(3年間の予算)8億6006万円が、今月25日の彦根市議会において賛成多数で可決されました。
 彦根城は昭和19年(1943年)以降、市が管理しています。しかし地方公務員法の改正による会計年度任用職員制度の導入に伴って、彦根城の運営費が来年度以降、増加する見込みです。このため市は彦根城管理事務所に所属する臨時職員85人の人件費などのコスト削減と民間ノウハウを活用した入山者の増加を目的に、ひこにゃんの運営費や彦根城博物館の一部業務の債務負担行為(7170万円)を含めて民間へ業務委託します。彦根城の修繕などは市が継続して担います。

入山者数90万人目指す

 近年の入山者数は、彦根城築城400年祭があった平成19年度(2007年度)が84万9056人でしたが、イベントがない年は昨年度が72万2916人など70万人台で推移しています。市は民間委託によって90万人の入山者数を目指すとしており、予算には年間入山者数が80万人を超えた際のインセンティブ(報酬費)3900万円(1300万円×3年間)も含まれています。
 今後、市は募集要項を作成、企画提案後に選定するプロポーザル方式で10月中に公募し、年内にも管理団体を決定する予定です。彦根市観光企画課や彦根観光協会などが彦根城内で開催しているイベントは基本的に継続されるということです。

雇用継続など不安の声も

 一方で、25日の市議会では彦根城などの民間委託に対し、一部の議員から「現在の臨時職員の雇用は継続されるのか」「ひこにゃんまで一括して委託する必要はあるのか」「90万人という目標達成は難しいのでは」など不安視する意見が出ていました。
 これらの意見に対し、彦根市は「雇用の継続は確約できないが、これまでの経験やノウハウは業務を受託する事業者にとっても必要。継続雇用をして頂けるようお願いしていきたい」「彦根城がひこにゃんの『お家』として定着しており、入山者の増加のために一括して業務委託する」「90万人を達成することだけを目的にしているものではない。入山者数を増加させるために設定した目標だ」と答弁しました。
 市議会では一部議員から彦根城などの民間委託業務の債務負担行為分を省いた修正案が提出されましたが、賛成少数で否決。原案は賛成多数で可決されたため、彦根城などの来年度からの民間委託が決定しました。
 彦根城などの運営を担う新たな管理団体は、現在の彦根城内での券売所や各櫓での接客のほか、誘客増につながる企画提案や、旅行会社をはじめとした各種団体へのPR活動など新たな事業展開を進めていく必要があります。