第6回 キャッシュレスポイント還元の混乱

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キャッシュレスポイント還元に混乱

『ポイント還元、1日10億円分に 予算不足の可能性(2019年10月25日 日本経済新聞)』という記事が掲載されました。政府の想定以上にキャッシュレス決済比率が多く、当初予定していた予算が足りなくなりそう、という記事です。予算不足となれば追加で手当てはされるようですが、急ごしらえの制度のため、あちこちに不具合が出そうです。
たとえば、以下の2枚のレシートをご覧下さい。10月24日(木)に筆者が徳島県と大阪府を訪れた際、セブンイレブンで買い物をした際のものです。左のレシート(Kiosk鴨島駅店)はキャッシュレス還元事業に不参加のセブンイレブン、右のレシート(ハートインJR新大阪駅2階西店)は参加しているセブンイレブンのものです。不参加店舗のレシートでは、「キャッシュレス還元額」の項目自体がありません。キオスクのセブンイレブンは大企業(鉄道会社など)が経営していることが多く、その場合、中小企業が経営するフランチャイズ店舗に適用される2%還元も適用されません。ただ、キオスクとハートインで適用が分かれてしまっていること自体、消費者に分かりにくく、困ったものです。

不参加店舗

参加店舗

キャッシュレス決済の急速な拡大

キャッシュレスポイント還元事業の使い勝手についての賛否は置いておくとして、今回の国を挙げたキャッシュレス環境の整備を通じて、先ほどの新聞記事にもある通り、消費者に急速にキャッシュレス決済が広まりつつあるのは確かです。
こういった目新しい仕組みというものは、往々にしてマスコミやメディアで騒がれている段階では流行りません。それよりも話題としては下火になったけれども、周りの店舗の多くが導入しているという段階になって、急速に普及しだす傾向にあります。つまり、少し報道が下火になっている現在から数カ月で、彦根地域でもこの段階になる可能性があると考えています。
しかも、キャッシュレス決済があるからそのお店を選ぶのではなく、キャッシュレス決済がないためにほかのお店と比べて不便なため、そのお店が選ばれなくなる、という困った傾向があります。売上高が同じであれば、手数料がかさむ分、キャッシュレス決済を使用した方が営業利益は少なくなります。キャッシュレス決済を導入されていない経営者様は、まずは自店舗のお客様に、他のお店でキャッシュレス決済を使用されているか聞かれるのが良いでしょう。便利だった、導入してほしいという声が一定数あれば導入を検討すべきですし、ほとんど使っているお客様がいなければ、導入する必要はありません。

一個人としてはキャッシュレス決済が進むことでより便利になることを願いつつ、筆をおきたいと思います。