湖東地域企業動向調査 2020年第2四半期(4-6月期)前編 – 湖東地域の景況感は大幅に下落

特集

 (株)滋賀銀行のシンクタンクである(株)しがぎん経済文化センタ-では、四半期ごとに「滋賀県内企業動向調査」を実施している。今回「2020年第2四半期(4-6月期)」の調査では、907社を対象に378社から回答を得た。このうち、湖東地域(彦根市・愛荘町・豊郷町・甲良町・多賀町)からの回答は39社だった。

湖東地域の下げ幅は県全体を上回る

 今回の調査期間(2020年4-6月期)での湖東地域の自社の業況判断DIは-46で3四半期ぶりにマイナス水準となった。前回(1-3月期:0)より46ポイント低下の大幅かつ急激なマイナスとなった。県全体との比較では、湖東地域の下げ幅は、県全体(-35)を上回った(図表1)。しかし、県内を地域別にみると、マイナス水準は甲賀地域(-31)に次いで軽微となった(図表2)。
 業況判断の個別コメントをみると、一部で「3~4月の売上高が前年比5%増加」(小売)という「良い」理由がみられたが、「新型コロナウイルスの影響で売上高が前年比80%減少」(サービス)、「新型コロナウイルスの影響で工事の遅延及び延期が発生」(一般機械)などの厳しい意見が多くみられた。
 3カ月後(20年7-9月期)は13ポイント低下の-59となる見通しを示した。県内他地域もすべてマイナス幅がさらに拡大する見通しである(図表2)。

県全体では製造業は6四半期連続、非製造業は3四半期連続のマイナス水準

 県全体の業況判断DIを業種別にみると、製造業は、前回の-28から31ポイント低下の-59となり、マイナス幅は拡大、6四半期連続かつ大幅なマイナス水準となった。一般機械(+38 → -47)などはプラス水準からマイナス水準に低下、木材・木製品(-14 → -100)などはマイナス幅が拡大した。電気機械(-50 → -36)などはマイナス幅が縮小するも、低水準が続いている。
 3カ月後の製造業全体は、現在から15ポイント低下の-74となる見通しである。非製造業は、前回の-14から38ポイント低下し-52となり、3四半期連続かつ大幅なマイナス水準となった。不動産(+22 → -38)などはプラス水準からマイナス水準に低下、サービス(-28→-78)などはマイナス幅が拡大した。その他の非製造業(-45 → -36)はマイナス幅が縮小するも、低水準が続いている。3カ月後の非製造業全体は、現在から16ポイント低下の-68となる見通しである。新型コロナウイルスの感染拡大が企業経営に急激な影響を及ぼしており、景況感はすべての業種で-30を下回った(図表3)。

売上DI、経常利益DIともに大幅低下

 湖東地域のその他のDI項目をみると、売上DIは-39と前回(-4)から35ポイント低下し、マイナス幅が大幅に拡大した。3カ月後(7-9月期)は-53で、さらにマイナス幅が拡大する見通し。経常利益DI(-11 → -32)は、マイナス幅が大幅拡大。販売価格DI(-4 → -5)は1ポイント低下、仕入価格DI(+22 → +11)は11ポイント低下した。製・商品の在庫DI(+16 → 0)は16ポイント低下。生産・営業用設備DI(+4 → +8)は4ポイント上昇し過剰となった。雇用人員DIは-3で前回(-39)から36ポイント上昇し、依然マイナス水準も、マイナスが一桁台となった(図表4)。

 次週の後編では特別指標の「新型コロナウイルス感染症による影響」調査の結果を公開する。

(寄稿:(株)しがぎん経済文化センター)

【分析方法】DI(ディフュージョン・インデックス)

  • 質問の「プラスの選択肢(良い・増加・上昇)の 回答割合」から「マイナスの選択肢(悪い・減少・ 不足)の回答割合」を引いた指数。
  • 各項目の水準や方向性を示す。